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2010-07-14 (Wed)
夜もみじこの夜、星に見とれて写真なし。これは数日前のもの。

 勝手口から夜の庭にでると、猛然と星空が頭上をおおった。強い風が吹いたせいか、星くずまでもがくっきりと光をはなっている。

やみ

 東のほうに白鳥座、首をながくのばし、どこに飛んでいこうとしているのか。はるかかなたの星座の物語が漆喰の闇の中に、人知れずぱっくりと穴をあけてまっているのだろう。それにしても今夜の夜空は深く濃くくっきりとした藍の色。あちらが北斗七星。あれがデネブ、ベガ、アルタイル。ペガサス。
 星を見上げると、ああ、夏だ、と思う。子どものときから夏が好きだった。川のにおいや、蝉の声。2、3日前からヒグラシが鳴いている。一日ごとに声が高くなり、今日の夕暮れには、はっきりと聞こえた。カナカナの鳴く夕暮れは、50年前も100年前もおなじだろう。ほーっと、時間が浮遊する。

やみはこく

 船曳由美さんの「100年前の女の子」(講談社)を読む。100歳になった女の子には、100年の時間が川のように流れている。みずみずしく、くっきりと。
 端正な文章の中に、なつかしい人々がいて、かぐわしい情景があって、はつらつとした熱情をもった女の子がいた。その女の子は今も生きていて、100年の時間を浮遊している。

 感情というものは、すこしも衰えることを知らないのだなと思う。成熟の過程をたどるか、退廃の過程をたどるかは、人それぞれであろうが、できれば、どのような状況にあっても、悲惨にならず、そこねずに、慈しみながら、感情を大切にしていきたいものだ。いくつになっても。

 船曳由美さんは友人の案内で岩手を旅した。そのとき、沿岸も訪れ、この辺は私が案内することになった。言葉使いのきれいな、美しく年を重ねた大人の女性だった。私が本好きだときいてか、本をたくさん持ってきてくれた。重たい本を、わざわざ東京から持ってきてくれたのかと思うと申し訳なく、お礼のハガキをと思いながら、出しそびれてしまっていた。ご本、ありがとうございました。そして、大著「100年前の女の子」の刊行、おめでとうございす!

 暑い夏に、ヒグラシの声を聞きながら、100年前の女の子にあう。
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